株式会社INGENは、高騰・入手困難が続く化学肥料の事情に対応いたしまして、より安定的な供給が見込める国内原料・有機原料肥料や、バイオスティミュラントを活用した栽培計画の提供を開始いたしました。

「肥料をめぐる事情」(農林水産省2022年4月)によると、化学肥料に占める原材料費は63.7%を占めます。主な原材料である尿素・リン安・塩化カリは2021年から2~3倍に高騰し、農業経営において深刻な状況です。

しかし、化学肥料を主体とする栽培と有機原料を主体とする栽培では、作物の生育の様子や土壌微生物など、栽培管理が大きく異なります。そのため、農業者にとって、栽培方法を切り替えても以前と同等以上の品質・収穫量を担保するための技術的な課題が障害となっております。

そこで、当社では、栽培指導・栽培管理コミュニケーションツール「農の相棒Mr.カルテ」上で、有機原料を主体とする栽培計画や栽培技術を提案することで、技術面から、国内原料・有機原料肥料への切り替えを推進してまいります。

■今後の展望

2021年に農水省は、「みどりの⾷料システム戦略」を策定し、この中で「2050年までに輸⼊燃料や化⽯燃料を原料とした化学肥料の使⽤量を30%低減する」⽬標を掲げ、有機物の循環利用や、施肥の効率化・スマート化を推進しております。また、国際的な農産物市場としても、減肥料・減農薬栽培作物やSDGs対応作物需要は高まっております。
有機原料を使った栽培技術農業者にとって、関心の高い内容であるものの、前述のとおり、栽培技術情報が不足しており、切り替えを躊躇してしまう状況です。

当社の農の相棒Mr.カルテを通じて、技術改善に意欲的な農業者が、品質・収穫量をできる限り維持したまま栽培方法の切り替えを行えるよう、サポートしてまいります。